ボール、追って・・・
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2009年3月24日火曜日
2009年3月18日水曜日
ピートとパパの会話(その51 続ランドスケープ)
ピー 「今日は、前回の続きだね」
パパ 「浜大津方面の伝統あるホテルで、正面から見ると遊技場
のような配色になっちょるものがある」
「建築家のセンスが・・?だね」
ピー 「周囲の景観とマッチしていないということ?」
「でも見方によるんじゃないの~」
「デザインに個性は排除できないよ~」
パパ 「前回から言っているように、建築家が景観を重視しないと、
町全体が見苦しいモザイク模様になるし、建物の品格も
無くなる」「単体でデザイン設計するから、浜大津のような
スイ(粋)な建物になるんじゃないかなぁ」
ピー 「じゃ日本は、戦前からある木造建築にしないと駄目なの?」
パパ 「そうじゃなくて、周囲の自然や既存の建物とのマッチング
を図らないと」「これには、担当者の文化的素養が必要だ」
ピー 「う~ん、建築家個人が無理なら、これは行政の仕事だなぁ」
パパ 「そうだね、行政は、町全体をどうするかの計画的視野が必要だ」
「例えば滋賀県なら、琵琶湖とその風景にマッチした建造物の
基本的ディティールを考えるとかさ」
「あとは、個別のバリエーションで対応すればいい」
ピー 「壮大なスケールというか、100年計画になるね」
「経済的な波及効果も必要だよ」「観光を視野に入れるとかさ」
パパ 「それと、全ての電線を地下に敷設しないと、見苦しくて」
「ヨーロッパの伝統ある都市は、電線が無いから素晴らしい
景観だ」「電線が空中に張り巡らされている国は、文化的
後進性の指標だよ」「それと、種々雑多な看板類ね」
ピー 「イタリアのファッション都市を見習えばいいんだ」
パパ 「前にチラッと言ったけど、大津湖岸に東洋一とかのコンサート
ホール兼用のオペラハウスがあるよね」
ピー 「それが何か」
パパ 「周囲の文化的景観が、それに追いついていないんだなぁ」
「JRで観劇に来る人は、大津駅で下車する。それが問題だ」
ピー 「そ~かぁ、大津駅は、殺風景だもんなぁ。トイレも昔ながら
のものだし」
パパ 「だろう、その辺りから何とかせねば」
「駅前の大通りも寂れた雰囲気だから、洒落たファッション
通りとしてデザインするとかさぁ。色々考えられる」
「これには、九州・湯布院の例を参考にするといい」
ピー 「湯布院の例?」
パパ 「かつての湯布院は、ストリップ劇場がある暗い温泉町だった」
「これでは女性客が来ないし、時代と共に廃れてきたんだ」
「で、先ずストリップ劇場を無くし、駅前も綺麗に整備し、
お洒落な店も建てた」
ピー 「すると、どうなったの?」
パパ 「町がお洒落になったことで、女性客が集まりだした」
「それとともに、おっさんでなく、若い男性も集まりだした」
「今では、日本有数の洒落た温泉街に生れ変わったのさ」
ピー 「どうすれば人々が集まってくるかを考えればいいのかぁ」
「知恵が必要だね」「但し、鼻の下が長いおっさんはいらん」
パパ 「そうやって活性化の計画を立てるんだ」「ダムに無駄金を
使うより、夢があっていい」
ピー 「おー、夢」
パパ 「オペラやコンサートといった芸術を楽しむのなら、周辺に
お洒落なレストランやカフェも必要だ」
ピー 「食べ物は、おいらの守備範囲だからね」
パパ 「そう、ドッグカフェも必要だし、ちょっと懐に余裕がある
場合は、資生堂パーラーのようなレストランで食事もしたい」
「そいうものが、元からある風景と一体になり、初めて文化的
な景観が出来上がるというものじゃよ」
ピー 「ほう、それが統一的景観かぁ」
パパ 「ところがね、オペラハウスの横に、何やら木造レストランが
4棟できるそうな」
ピー 「で?」
パパ 「どう見ても田舎の土産物屋なんだなぁ、これが」
「おまけに日本風の石垣まで積んでいる」
「洋風物真似・派手派手モザイクデザイン、成金趣味、
安物の見本だね~」
「オペラハウスの横だよー!」
ピー 「パパならどうする?」
パパ 「あの場所は、空間として空けて置くね」
「どうしても建てろというなら、オペラハウスの横だから、
それに合う上品なデザインに統一する」
「石垣は積まずに、芝生にしておく」
「現在作業中の造園デザインは、洋風庭園の中に下手な
日本庭園を組み込むような、気持ちの悪いものだよ」
ピー 「手厳しいな~」
パパ 「個別のデザインは、似る・似合わないがある」
ピー 「似る・似合わないとは?」
パパ 「神社には、柴犬がよく似合う」「教会には、洋犬が似合う」
「牧場も、ピート達のような洋犬が似合う」
ピー 「アハハ、確かに。田んぼのあぜ道は、柴犬だな」
「お洒落なドッグカフェは、おいら達が似合うだろう」
パパ 「和服姿で連れて歩くのは、柴犬がいい」
ピー 「チャンバラにラブラドールは出てこないわな」
パパ 「西洋人が、ラブを連れて散歩しているのを時々見るけど、
滅茶苦茶 似合ってる」
ピー 「ほう、そうかね」
パパ 「湖岸に林立してきたマンションも、デザイン・色、どれを
とってもバラバラで見苦しい」「行政力で統一すべきだ」
ピー 「確かにモザイク模様で統一性に欠けるね」
パパ 「ピートも見る目ができてきたね~」
「それとさ、浜大津と瀬田川間に、変な赤黒デザインで
水車を付けた小さな観光船が行き来してるじゃん」
ピー 「あー、時々見るけど珍奇な形だねぇ」
パパ 「どう見ても、中国の船にしか見えない」
ピー 「中華料理屋が浮かんでるみたいで、面白いじゃん」
パパ 「琵琶湖には、ミシガンとかビアンカが就航しているんだから、
珍奇な中国船は似合わないよ。上海や香港なら別だけど」
ピー 「言い出したらキリが無いね~」
パパ 「あのね、琵琶湖周辺の家々が皆瓦屋根の日本建築だった頃は、
屋形船とかの和船が似合った」「矢橋の帰帆とかさ」
ピー 「琵琶湖の原風景だね」
パパ 「じゃが、周辺の建物が洋風化してきた今日、船も洋風が
似合うようになってきた」
「琵琶湖・建造物・船、全部が洋風的なランドスケープを構成
していると思わないかい」
ピー 「なるほど、ランドスケープというか、自然な西洋風景を成して
いる」「社会様式の変化だ」
パパ 「なぎさ公園のドイツ館の横に松並木を配した広場がある」
「これは、近江八景の晴嵐の松を模したものだと思うんだ」
ピー 「綺麗じゃないの」
パパ 「ドイツ館には、近江大橋横にあるメタセコイヤが似合うよ」
「あのメタセコイヤをドイツ館まで延長すべきだね」
「そうすると、近江大橋からドイツ館、更にはプリンスホテル
までの景観が統一できる」「あの辺の景観は、西洋風だ」
ピー 「松は、日本の風景だものね」
「造園もランドスケープを構成する要素なのかぁ」
「これはもうセンスの問題だね」
パパ 「それと、派手な洋服屋の看板は、撤去すべきだよ」
「景観が台無しになっている」
ピー 「ま、行政に言っても、取締まる条例が無いと言うだけ
だろうね。無責任だ」
パパ 「同じなぎさ公園に武道館があるけど、いいデザインだね~」
「日本様式の屋根と西洋風の壁面が見事に融合している」
「実にうまい。こういう建築家も存在するんだねぇ」
ピー 「近場を見て歩くと、色々な景観が分かってくるね」
パパ 「さあーてと、行政が、ランドスケープの重要さに気付くのは
いつごろかな~」
2009年3月17日火曜日
ピートとパパの会話(その50 ランドスケープ)
パパ 「今日は、ランドスケープについて語ろう」
ピー 「ランドスケープって、景観のこと?」
パパ 「そう、景観だよ」
「日本の景観は、バブルが始まる80年代から何やら変に
なってきたね」
ピー 「変?」
パパ 「皆が勝手に色やデザインを創り出し、もう滅茶苦茶の景観
になっちまったよ」
ピー 「例えば?」
パパ 「町屋の中に突然コンクリート作りの金ピカ色のビルが
出来たりさ」「京都の祇園町にも変なビルがあるよ」
ピー 「ふーん、ランドスケープというのは、統一が取れてないと
見苦しいんだね~」「でもさ、何故統一できないの?」
パパ 「ま、近代国家としての条例が貧しいんだと思うよ」
「昔は、条例なんか無くても統一が取れていたんだけどね~」
ピー 「どうして統一がとれていたんだろう?」
パパ 「例えば、フランスだとナポレオンが権力でもって、強烈な
都市計画を推進しただろう」「経済的な後進性を拭えない
東ヨーロッパの中小都市、特にハプスブルグ家を頂点とした
都市国家なんかも、計画的な近代都市として統一的に
デザインされている」
「これらの都市は、一時代を制した絶対王権が計画推進した
からこそ、統一的な景観に仕上がったと思うんだ」
ピー 「外国ばかりじゃん」
パパ 「いやいや、戦国大名が推進した城下町も統一されたデザイン
だよ」「古代の平城京、平安京なんかもそうじゃない」
「これらは全て、権力による統治で可能になった景観だと
考えているんだ」
「ヨーロッパは、今日までその景観が保存されている」
ピー 「ほう、じゃぁ日本の近年は、一体どうしたんだろうね」
パパ 「う~ん、考えるに、地方分権、建築デザインコンテスト、
多様性の発展、個性の尊重、欧米様式の流入等じゃないかな」
「一番深刻なのが、戦後の欧米文化崇拝主義だろうね」
ピー 「崇拝主義は困るね。亡国の景観となるじゃない」
パパ 「そ、どこの国かわからん景色ができあがる」
「訳のわからん和洋折衷・テカテカモザイクだよ」
「しかしね、外国観光客には、日本のこのモザイクが面白い
らしい」「彼らは、モノトーンの風景に住んでいるからね」
ピー 「ふーん、でもさ、欧米先進国の観光客には、やはり純日本風
の景観が受けるらしいよ」
パパ 「なるほど、それは日本文化に興味を持ってやって来るからだ」
「先進各国の人々は、工業立国としての日本には興味を示さない」
「自国と同じ景観なら意味ないし、ま、ジャパネスク趣味かも
知れないけどね」
ピー 「でもさ~、ヨーロッパの伝統的な景観は、なぜ保存されて
いるの?」
パパ 「ヨーロッパの伝統的な都市は、歴史の一時期に、どれもが世界
の中心であったという自負からだろうね」「だから戦争で破壊
されても、同じ景観に復旧さすんじゃないかな」
「それと、同一地域に多くの国家が林立しているから、民族の
同一性を誇示するためにも、自らの景観を保持する必要が
あったのかも知れないね」
「また近年、景観は観光資源でもあるし~」
ピー 「観光資源としての経済効果が大きいんじゃない」
「日本の場合は、戦争に負けて、それまでの価値観をご破産に
したから、伝統的な景観もご破算になっとる気がするね」
パパ 「そういう歴史観もあるだろうね」
「ただ、このご破算に関しては、やはり欧米崇拝主義の比重が
大きいと考えているんだ」
「で、景観の破壊ちゅーか、モザイクなんだけどね~」
ピー 「はいな」
パパ 「建築家のデザインコンペというか、コンテストがあってね」
「奇抜なアイデアというか、斬新なデザインにしないと
入賞できないんだなぁ」
ピー 「だから、京都祇園に金ピカの成金ビルが建つちゅー訳か」
パパ 「コンテストには、景観も審査基準に入れるべきだと思うよ」
「日本は、残念ながらこの辺の考え方が脆弱なんだなぁ」
ピー 「建築材料は? 鉄骨とかコンクリートとか関係する?」
パパ 「材料は重要だが、景観を支配する要素ではないよ」
「要は自然環境を含めた周囲とのバランスが、景観の
良し悪しを決定していると思うね」
ピー 「具体的に言ってよ」
パパ 「近隣で言えば、最近オープンしたイオンモールの外壁の
配色が良い感じだね」「大きな構造物なのに気にならない」
「遠望すると、建物が周囲の景観に溶け込んでいる」
「これは、配色による効果だね~。それと、周りの植林に
よって、穏やかな景観を醸し出している」
ピー 「言われれば、そうだね」「他には?」
パパ 「特殊なところでは、草津の湖岸に面した三角錐のような
銀色屋根の宗教施設が面白い」
ピー 「ああ、UFOが着陸したような建物ね。それが面白い?」
パパ 「琵琶湖を挟んで大津側から眺めると、野洲の三上山と対称を
成しているんだ」「突飛な形だが、背景に三角形の三上山が
あることで、構造物の違和感を和らげている」
「それに、屋根が裾広がりの三角錐だから、空間的な圧迫感も
無い」「惜しむらくは、銀色をもう少し何とか考えたいね」
ピー 「な~るほど、そういう見方をするのかぁ」
「でも、そこまで考慮して設計したのかな~?」
パパ 「驚きの景観は、湖岸にそびえ立っているホテルだねぇ」
ピー 「ホテルに問題でも?」
パパ 「ホテルは上等だ」「ただ、単なる目印としてしか映らん」
「これは、独立峰みたいなもので、周囲の景観とは縁が無い」
ピー 「すると、ホテル単体で見れば?」
パパ 「構造的にも興味を引くデザインだね」
「これを設計したラーメン屋は、なかなかの人だと思うよ」
ピー 「ラーメン屋?・・が設計?」
「ラーメン大学じゃないよね。塩ラーメン科とかさ」
パパ 「ピートは、何かと食べ物に結び付けたがるね」
「ラーメンとは、ドイツ語で枠の意味だ」「この枠と梁を
組合わせたものをラーメン構造と言い、地震などの外力に
対して強い」「こういうラーメン構造を設計する建築士を、
ラーメン屋と呼ぶんだ。あはは」
ピー 「なんだ、業界用語じゃんか」
パパ 「次回は、景観をどうすべきか考えて見よう」
2009年3月14日土曜日
2009年3月12日木曜日
2009年3月11日水曜日
ピートとパパの会話(その49 アナログかディジタルか)
パパ 「今日は、アナログとディジタルの話だよ」
ピー 「パパのことだから音楽に関係するんだろ」
パパ 「そう、CDとレコードの音質差についてだ」
ピー 「CDはディジタル。レコードはアナログなんだよね」
パパ 「よく知っているね」「どちらの音が良いと思う?」
ピー 「巷では、レコードの方が良いと言ってるね」
パパ 「そうかな~?」「思い込みだと思うけどね~」
ピー 「なして思い込みなん?」
パパ 「パパは、レコード購入時、同じ内容でCD化
されたものを同時に買うことがあるんだ」
ピー 「上の写真だね」
「勿体無い事をするね~」「また何のために?」
パパ 「レコードは好きなんだけど、取扱が面倒だし~」
「CDだと気を使わなくてもいいし~」「少々傷が付いても
問題無く再生するし~」「レコードのようなスクラッチ
ノイズも発生しないし~」
「じゃけん、何時もはCDで聴いちょる」
ピー 「うん? だったら最初からCDを買えばいいのに」
パパ 「ジャケットに想い入れがあるんだなぁ~、イヒヒ」
「レコードと同じデザインのCDジャケットがあっても、
小さすぎてインテリアに向かないんだよー」
ピー 「同じ曲だろう? 訳分からん。この前の形而上学や弁証法
じゃないけど、動機が不純ちゅーか、矛盾しちょる」
パパ 「でだね、パパの音響機器は、レコードとCDが全く同時に
聴けるんだ」
ピー 「何じゃそれ?」
パパ 「同時に聴くことで、レコードとCDの音質差がリアルタイムで
聴き分けられる」
ピー 「どちらが良いの?」
パパ 「そらもう、CDの方が素晴らしい」
「雑音が無いし、音のダイナミックレンジに圧倒的な差がある」
「リモコンで曲の途中からでも再生OKだし、先送りや後戻りが
自在にできる」
ピー 「ダイナミックレンジって何よ?」
パパ 「小さな音と大きな音のレベル差だ。デシベルという単位を使う」
ピー 「差? デシベル?」
「レコードもCDも同じように録音されているんじゃないのぉ?」
パパ 「ちゃう、レコードは、大きな音や強烈な低音を録音すると、
音が隣の溝へはみ出すんだ」「また、円周長が内周に行く
ほど短くなるから、振動数の多い高音ほど録音が難しい」
「片やCDは、このような致命的な欠陥が無い」
ピー 「レコードへの録音は、色々な問題を抱えているんだね」
パパ 「じゃから、レコード制作時は、リミッティングアンプや
コンプレッサーという音の大きさを制限する音響機器を挿入
するんだ」「更に、RIAAイコライジングという操作をする」
「つまり、音のダイナミックレンジを小さくして作るんだよ」
ピー 「なんだかな~、レコードちゅーのは、音楽性や芸術性が
損なわれている感じじゃん」
パパ 「おお、気が付いたかね」
「CDのダイナミックレレンジは96デシベルと言われるんじゃが、
レコードは、10デシベル以上低いんじゃないかな」
ピー 「そのデシベルという単位がわからん」
パパ 「デシベルというのは、信号の大きさを対数で表現したものじゃ」
「10デシベルの差は、電力比で10倍違う」
「6デシベルは4倍、20デシベルだと100倍の電力差だよん」
ピー 「じゃ、レコードとCDでは、音の大きさに10倍の差があると
いうこと?」
パパ 「数値的にはね。レコードで10Wの音が出ていれば、CDでは
100Wの音になる」「これは、物凄い音量差として聴こえる筈だ」
「CDは、よりライブに近い音量感が得られるということじゃよ」
ピー 「ほほう、より音楽的・芸術的ということかぁ」
パパ 「この差は、同じ曲をCDとレコードで同時に聴かないと
分からん」
「でもね、CDは高域に丸みを感じるんだな~」
「専門的には、ローパスフィルターを通した音ということかな」
ピー 「そんなの感じるの?」「ローパスフィルターって?」
パパ 「普通のCDは、理論的に問題があって、2万ヘルツ以上の音を
出せない。だから、それ以下の音を通すローパスフィルター
という電子回路に音を通過させてカットするんだ」
ピー 「すると、どんな音になるの?」
パパ 「先ほど言ったように、2万ヘルツ以上の高音がカットされて、
雑音が無くなり音が丸く聴こえる・・・ように感じる」
「レコード愛好家は、この2万ヘルツ以上の音が含まれて
いないから、CDの音は劣ると言うんだが・・・」
ピー 「そうなの?」
パパ 「2万ヘルツ以上の音は、殆どが雑音だ」
「雑音を聴いて音がエエとは、単なる酔狂としか思えん」
ピー 「それは言いすぎですな~」
パパ 「大体やね、45歳過ぎから聴力が落ちてきて、12000ヘルツ以上
が聴こえなくなる。家にある発信器で実際に測ったんだよ」
ピー 「ってことは、レコードに2万ヘルツの音が入っていても無意味?」
パパ 「ってことになるね。特に歳を取って来るとね」
ピー 「CDはさ、0と1のディジタル録音だから、不連続というか、
音質的に劣ると言うよ」「それに、読取り精度の問題から
音質が劣化しているってさ」
パパ 「それを説明するには、CDのサンプリングとか量子化の話が
必要だけど、専門的になるから割愛するね」
ピー 「何のことかわーらん」
パパ 「ま、CDは、レコードより遥かに優秀ということさ」
「レコード愛好家は、アナログからディジタルへの演算に、
観念的な違和感を感じるんだろうな~」
ピー 「音楽を鳴らすのに演算?」
パパ 「ディジタルということは、演算、つまり数学で表現できると
いうことだよ~」「だから理路整然とするし、綺麗な世界だ」
「実際、演算されたCDを聴いてみても、何の問題も無いじゃ
ないか」
ピー 「そうか、CDがどうとか言っている人は、ず~とレコードだけを
聴いてきたから違和感を感じるんだね」
「新しい事象に、感覚的な対応が追い付かないからかなぁ」
パパ 「読取り精度の問題は、エラーコレクティングコードの設定が
されているから、あるビットを読み落とすなんてことは
まずないね」「あっても演算処理で自動修復するんだ」
「また、CDをディジタル複写しても、100%同一のものができる。
100%だよ」「アナログでは絶対不可能だ」
ピー 「そうなの、まるでクローンだね」
パパ 「CDプレーヤーは、内部のマイコンでデータ処理を行って
いるからね」
「それも2進法の演算だよ。絶対の信頼感がある」
ピー 「え~!データ処理? 音楽を扱っているんじゃないの~?」
パパ 「音楽を2進数に量子化し、データとして処理するんだよ」
ピー 「0と1に変換するという事?」
パパ 「そう、だからディジタルなのさ」「再生時には、0と1を
アナログに変換する」
ピー 「ふ~、CDプレーヤーというのは、コンピューターなんだね」
パパ 「そ、多少なりともコンピューターの方式論を理解して
いないと、CDの本質も分からないかも知れないねぇ」
「だから、ディジタルをアナログと同じ扱いで論ずる人が
いるんだ」
ピー 「おいらは、聴くだけでいいや」
パパ 「何時かさ、簡単にコンピューターの方式論をやって見ようか」
ピー 「ま~た、ウンチクを始めるのかぁ」
2009年3月10日火曜日
2009年3月8日日曜日
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