2011年11月8日火曜日
しみじみと。。
ピート、現在8歳。 ラブとしては、もうシニア。
2004年の11月末、1歳3ヶ月のピートが、
盲導犬訓練犬から家庭犬にキャリアチェンジして、我が家にやって来た。
この頃の家族のラブについての知識は、
限りなくゼロに近く、盲導犬クィールのことくらい。
なのに、室内飼いが条件の、30㎏程もある大型犬が、
突如、家族として加わることになった。
ピートが仕出かしたこと・・・
やって来たその日から、家の中では、
ゴミ箱をひっくり返して、ゴミをまき散らし、おまけに食べる。
玄関に脱いである靴は、手当たり次第にかじる。
食卓に前足をかけ、皿に盛り付けたものを猛烈な速さで食べ尽くす。
翌朝から、散歩に行ったら、
まともに前へ進めない。
電車の踏み切りを、頑として渡らない。
相手かまわず跳びつく。
数え上げたら、きりが無い。
しかも、当時、夫は単身赴任中。
息子は、理系の大学生。 実験攻めで、夜にならないと帰宅しない。
一週間、悩みぬいた末の結論は・・・
ピートを家族にすることは無理、絶対に無理。
ピートは、我が家では飼えない。
盲導犬訓練センターへ帰そう。
私は、もう、心身共にクタクタになっていた。
ついに、日曜日で自宅にいた息子と一緒に、ピートを車に乗せた。
ピートとは、縁が無かったんだ。 と、思うことにした。
訓練センターに着いて、
訓練士さんに、ピートを帰しにきた経緯を長々と話し、
そして・・・
私 「この後、ピートは、どうなるんですか?」
訓練士さん 「次の譲渡希望の方のお宅に行きます。」
私 「そこでも譲渡が決まらなかったら、また別のお宅へ・・?」
そんなやりとりを、傍で、じっと黙って聞いていた息子が、一言。
「連れて帰ろ。
こんなことを、ピートに繰り返しさせたら、あかん。
連れて帰えらな、あかん。」
「・・・」
ピートの、我が家への譲渡が決まった。
人間達の会話の内容など知る由もなく、
ピートは、机の下で、ずっと静かに眠っている。
家路につく頃、日は、とっぷり暮れていた。
車の中には、いないはずのピートも一緒だった。
ピートが家族になって、もうすぐ丸7年。
あの時、帰さなくて良かった。 本当に良かった。
ピート、うちの仔になってくれて、ありがとう。
ヤンチャ坊主も個性のうち。
おっ父もおっ母も、心の中では、ぜーんぶ受け止めているからね!
長生きして、楽しいこと、いっぱいしようね、ねっ!!