2009年2月4日水曜日

ピートとパパの会話(その45 2トラ38って?)


ピー  「上の写真は何?」
パパ 「テレコだよ」「マニアは、ツートラ・サンパチと呼んでいる」
    「2トラック・38cmねっ」「テープが1秒間に38cm進む」
ピー  「こんなの誰も使ってないんじゃない?」
パパ 「マニアはいまでも使っているし、生録音もやっちょる」
    「テープも売っているよ。ドイツ製だけど」
ピー  「こんな古臭いものは聴く気がしないね」
パパ 「何をぬかみそ ほうれん草」「それは素人の言動だね」
    「音質は、レコードよりずっと良い」
ピー  「うん? 初耳だね」
パパ 「レコードちゅーのは、内周に行くに従って波長が短くなり、
    音質が落ちる」「特に高音の落ちが著しい」
ピー  「それも初耳だねぇ」
パパ 「だから、いっちゃん聴かせたい曲は、レコードの外側
    というか、外周に録音するんだ」
    「内周に録音する曲は、どうでもええバラードにするとか、
    そういう工夫が必要になる」
    「これはもう、レコードの物理的な宿命だね」
ピー  「テレコは、そういう宿命が無いと言う訳?」
パパ 「1本のなが~いテープだからね、外周・内周なんて無い」
    「だからレコードより音が良いんだよ」「ま、家庭用の電蓄
    では、聴いても分からないくらいの差だけど」
ピー  「CDとはどうなのさ」
パパ 「CDには負ける」「しかし、CDは誤解さているんだな~」
    「CDは、レコードよりも音質が落ちると思っている人がいるけど、
    勘違いじゃよ」「昔のマスターテープからCDに落とした
    ソフトを聴くから、音が悪いと思ってしまうんだ」
ピー  「と言うことは、逆にCDは音が良いと思っている?」
    「だから逆説的にCDは音質がどうの、って批判するんだね」
パパ 「そのとおり。古い音源は、レコードの制約条件下で録音
    したものだからね」「そんなのをCDに焼いたって駄目だ」
    「最近のディジタル録音の音質からすれば、レコードなんて
    目じゃないよ」
    「レコードは、理論的観点から見れば、単なる懐古趣味だね」
ピー  「じゃ、CDで聴けばええじゃん」
パパ 「でもパパは、レコードも大好きなんだなぁ、これが」
ピー  「でさ、何故テレコなん?」
パパ 「フフ、音楽を聴いているという雰囲気を醸し出すんだ」
    「大きなリールがクルクル回っていると、
    如何にも聴いてまっせ、という気分になる」
    「しかも、放送局で使っている10号テープじゃけんね」
ピー  「また大袈裟な」「で、何を聴いたん?」
パパ 「ヴィンテージ・テレコだからね、曲もヴィンテージだ」
    「ピートは何曲知ってるかな~」

   (いっそセレナーデ:井上陽水)(心もよう:井上陽水)
   (待つわ:アミン)(不思議なピーチパイ:竹内まりや)
   (ダンスはうまく踊れない:石川セリ)
   (想い出ぼろぼろ:内藤やす子)(人形の家:弘田三枝子)
   (ロダンの肖像:弘田三枝子)
   (なのにあなたは京都へいくの:チェリッシュ)
   (私は泣いています:リリィ)
   (花嫁:はしだのりひこ と クライマックス)
   (想い出の渚:ザ・ワイルドワンズ)
   (あの日にかえりたい:荒井由美)
   (ローズガーデン:リン・アンダーソン)
   (そよ風にのって:マージョリー・ノエル)
   (ジョージガール:シーカーズ)
   (ホンキートンクウィメン:ローリング・ストーンズ)
   (恋のかけひき:ハミルトン・ジョーフランク&レイノルズ)
   (恋の終列車:ザ・モンキーズ)
   (ラブチャイルド:ダイアナロスとシュープリームス)
   (朝日のあたる家:アニマルズ)他・・・だよ。

ピー  「音楽ジャンルが支離滅裂じゃん」
    「ローリング・ストーンズのホンキートンクって何?」
パパ 「西部劇に出てくる安酒場のことだよ」
    「ピアノが調律不足でベンベンという音で鳴っているだろう」
    「あの雰囲気の酒場をホンキートンクと言うらしい」
    「ホンキー・トンクちゅーのはこれ」 ↓
ピー  「カントリーミュージックと関係あるんじゃないの?」
パパ 「そう、京都の宝ヶ池にホンキー・トンクというウェスタンの
    ライブハウスがあって、むかし行ったことがあるよ」
ピー  「パパは、ウェスタンも聴くの?」
パパ 「フォギー・マウンテン・ブレイクダウンがお気に入りさ」 ↓
    「ブルーグラスやヒルビリー、カントリーも聴くよ」
ピー  「何でも聴くんだね」
パパ 「そうだよ~、こういうものを時々聴くと、人生楽しい」