ピー 「上の写真は?」
パパ 「友愛の鳩だよん」
ピー 「今度の首相は、日本初の理系だって?」
パパ 「そうらしいねぇ」
ピー 「理系と文系ちゅーのは、何がどう違うのかね~」
パパ 「ウ~ン、別に同じじゃないのかなぁ」
ピー 「ほんと~?、でも世間じゃいろいろ言っちょるよ」
パパ 「サラリーマンを例にとると、文系は入社する前から
イニシアティブを取ろうと必死になってる者が多い」
ピー 「何よそれ?」
パパ 「入社前に研修会と称して新人の囲い込みをするんだが、
その中でグループを仕切ろうとする者が出てくるんだ」
ピー 「ほう、それが文系出身者?」
パパ 「大抵はね」「理系出身者は、与えられた課題に対する
最適解を得るのに必死だ」「お互いの専門知識を駆使して
自然と協同作業をやっちょる」
ピー 「ふ~ん、文系は集まると勢力争いになるの?」
パパ 「放っておくと、グループの親分を決めるような議論を
やっちょる」
ピー 「ほうほう、な~るほど」
パパ 「一方理系は、論理的な思考方法で正解を導き出す教育を
受けているから、何事にも科学的手法を取ろうとする」
ピー 「ほ~、カッカしないというか、頭に血がのぼらないんだ」
パパ 「これは、教育訓練の結果だろうね」
「ま、状況でこれも変わってくるんだけど」
ピー 「だけど何故文系は、損得勘定というか勢力争いになるの」
パパ 「そらあんさん、文系はどうやって儲けるかばかりを勉強
してきたからね。つまり、専門が勢力争いなんだ」
ピー 「そんなことを教えているのぉ」
パパ 「ほんで、その時々に権謀術数を巡らすからして、文系は
一番有利な群れに集まってくる」
ピー 「は~・・、マキャベリの君主論だわ」
パパ 「おっ! ピートも面白い例えをするじゃ~ん」
「今日の話題はさ、民主党の政権交代が裏にあるんだけど」
「民主党の抱える問題は、正に君主論に書かれている中身
そのものだ」
ピー 「えーっ! ルネサンス時代に書かれた政治思想だろう?」
パパ 「いやいや、現代でも立派に通用する」
ピー 「でもイタリアの話じゃん」
パパ 「ところ変われば品変わる、変わり変われど変わらぬものは、
人の心とオナラの音だ」
「これは万国共通の世界観・歴史観だ!」
ピー 「なんじゃってー?!」
パパ 「だからね、理系であっても銭の分捕り合戦になると、
やはり勢力争いに発展しょ~るのよ」
ピー 「目的に利害が発生すると、勢力争いになるんだね
」
「文系は、発生前からそれをやるのかぁ」
「まるでおいら達のパン喰い競争だなー、はは」
「だから理系も文系も同じだということ?」
パパ 「人間は、その時の立場で行動様式が変わるんだ」
「理系から文転した、なーんてのがあるじゃん」
ピー 「ほほう」
「以前、音楽は人間の感情を記号論理で表現していると
言ったよね」
「そういう意味では、音楽は理系なのかな?」
パパ 「そう言えるんじゃないかい」「経理なんかもそうだよ」
ピー 「え~? 経理って読み書きそろばんの筆頭文系じゃない」
パパ 「いやいや、例えば税効果会計なんかでコンピューター・
シミュレーションをやったり、多分に理系的だ」
ピー 「な~る・・・、だから経理屋さんは、コンピューターが
得意なのかぁ」
パパ 「彼らと話すと、数字に基づく極めて冷静な判断が返って
くる」「正に理系だ」
ピー 「営業のファジーさなんか通用しないね」
パパ 「じゃけん、営業の人は、経理マンと話すのが苦手なのさ」
「それに、お金や数字の動きを追って行くと物事の本質が
見えてくる」「経理は非常に理論的な仕事世界でもある」
ピー 「は~ん・・・」
パパ 「ま、純粋な文系は、音楽を除く芸術系、文学、それに法学
くらいじゃないかな」
ピー 「そうか~、金融工学なんちゅーのは応用数学を駆使するし」
パパ 「だけどさ、絵画の遠近法とか、幾何学的造形なんてのは
理系のセンスだろうねぇ」「ダビンチは発明家でもあった」
ピー 「もう訳わからん」
パパ 「どうしても理系・文系に分けるなら、人間同士で勢力争いを
繰り広げる人種は文系。これは人間が相手だ」
ピー 「じゃ、プロレスは文系だな」
パパ 「・・・・・」
「人間ではなく、事物や数理を対象とする人は理系だと言える」
ピー 「じゃ、哲学者は?」
パパ 「パパは理系だと思うね。物事の本質を論理的思考によって
導き出すからね」「論理学なんか、その最たるものだよ」
ピー 「経済学なんかは?」
パパ 「経済学も完全な理系だと思っちょる」
「しかし、そこ に イデオロギーがくっ付くと文系の学問となる」
ピー 「は~ん、階級闘争が入ってくると勢力争いの学問になるんだ」
「嫌じゃの~」
パパ 「他にもいろいろあるが、理系と言われる首相も、勢力争いに
巻き込まれれば、自然と文系の行動様式に染まっちゃう」
ピー 「単に得意分野が異なるだけで、人間としての本質はさほど
変わらないということかぁ」「区分けする意味がないね」
パパ 「大体やね、社会科学・人文科学・自然科学というように、
全ての学問には科学という字が付いとるのよ」
ピー 「ふーん、学問的には全てが科学なんだねぇ」
パパ 「それを単純に二分して、しかも専門によってあたかも
人間性が異なるようなことを論じるのは可笑しな話だよ」
ピー 「専門によって、その行動手法が異なるだけか~」
パパ 「そ、専門を離れれば、みんな只の人さ。♪」