ピー 「上の写真は誰ぞ?」
パパ 「35年前のパパだ」
「フルオープンのJEEPに乗っているところだよん」
ピー 「へ~、今のパパから想像もできないね」
「顔付も違うし、頭の毛も沢山あるじゃんか」
パパ 「長年資本主義の荒波に揉まれると、現在のようになる」
ピー 「最悪だね」
パパ 「ほっといてちょーらいか!」
「今日は、車の話題だよ」
「パパが、初めて買った車はJEEPだ」
「エンジンは、2200ccもあるのに、たったの54馬力だった」
「エンジンもボディも米国ウィリス・オーバーランド仕様
だよ」「車体にOHIO USAの銘板が貼ってあった」
ピー 「だから左ハンドルなのか」
パパ 「こういう車をフルオープンで走らすと、爽快な気分だね」
「フルオープンのJEEPというのは乗り方があってね、
身体を後ろに反って、ふんぞり返って運転するんだ」
「乗用車を運転するように、決してお上品に座って運転
してはいけない」「助手席の人もそうだ」
ピー 「おいらも乗ってみたいな!」
パパ 「JEEPの運転は、難しいよ~」
「ミッションは、フルシンクロでないからガリッと音がする」
「チェンジレバーが3本あって、全部で16段のギアーを
道路状況に応じて切替えて運転するんだ」
ピー 「16段? F1みたいだね」
パパ 「回転半径がとても大きいし、早めにハンドルを切らないと
曲がれない。しかも、自分でハンドルを戻さないと駄目だ」
ピー 「現在の自動車と随分違うね」
パパ 「そういうことを知らないで本物のJEEPを運転すると、
事故を起こしかねない」
「JEEPは軍用車だから、色んな仕掛けがあるんだけれど、
長くなるから止めとこう」
ピー 「高原の雪道なんかどう?」
パパ 「スピードを出すと、乗用車と同じように危険だ」
「4WDというのは、スタックし難いというだけだよ」
「但し、低速運転では、驚くべき走破性能を有するね」
ピー 「どんなことかな?」
パパ 「階段を登ることなんかボロクソだ。何回も登ったね」
「神社の石段を登って社の中へ入ったりさ」
「突然鳥居からJEEPが現れるので、皆ギョッとするんだ」
「よく叱られたよ~」
ピー 「よくない行動だな~」
パパ 「延暦寺へ行くのに、横川からJEEPで入って、急斜面の土手
を這い上がって有料道路へ入ると、無料になった・・・
ということは忘れたな・・・へへ」
ピー 「時効と言いたいんだろうが」
パパ 「いやいや、そんなことあったかな」
「東海自然歩道も随分走ったな~」
ピー 「な、なぬ~! あれは歩道だよ!」
パパ 「パパの知り合いで、冬の東海自然歩道を4WDで走り、雪で
身動きが取れなくなって、ヘリコプターでサルベージして
貰った人がいるよ。費用が60万円掛かったと言っていた」
ピー 「パパの仲間って、一体どういう人々なん?」
パパ 「奇人・変人が多いな。皆、普通じゃない」
ピー 「う~ん、冗談とも思えないフシがあるな」
パパ 「オフロードを走る場合、4WDでもターボ車は駄目だね」
ピー 「なして駄目だべや?」
パパ 「高回転型のエンジンだからね」
「オフロードは、低速でないと走行できないわな」
「ターボ車は、圧縮比が低いから低速回転ではトルクが
出ない」
ピー 「ガタガタ道や山道でエンストするということかな」
パパ 「そこで、アクセルを踏み込んで回転を上げるとする」
「ターボが効いて回転は上がるんだけど、今度はタイヤが
空転して前へ進まないんだな」
ピー 「なるほど」
パパ 「ま、このような場面は、ガレ場や東海自然歩道を走るような
極端な場合だけどね」
ピー 「でもそういう極端が、4WDの値打ちなんだろ」
パパ 「比叡山周辺には、このようなオフロードが一杯あったけど、
パパ達が無茶苦茶走ったものだから、全面通行止めになった」
「谷川もJEEPでジャブジャブ入っていったね。そこの川原に
山椒魚がいたんだな~」
ピー 「自然破壊じゃんか」「乗ったのはJEEPだけ?」
パパ 「ドイツ車にも乗ったけど、輸入車というのは、同等の日本車
と比較して、2ランクほど性能が落ちるね」
ピー 「ドイツ車って、ベンツとかビーエムとかアウディだろ」
パパ 「その中の一つに乗っていたけど、同クラスの日本車と競争して
全部に負けた。2ランク下の日本車と同等性能だったね」
ピー 「ほんまかいな?」
パパ 「ドイツ車に乗っている人は、このことに気付いていても、
誰も言わないんだな~」
「高速道路で150Km以上出すと、ハンドルがフワフワして
恐怖を感じたね」「ポルシェでも同じだと言っていたな」
ピー 「ドイツ車は、最高品質を誇っているんじゃないの?」
パパ 「それは迷信だ」「日本車こそ、世界最高品質を誇る」
「大体やね~、高速道路で故障しているのは、殆ど外車だ」
ピー 「そう言えばそうだね」
パパ 「アメ車は、毎月どこかが故障しているし、ラテン系の車は、
納車時にもう故障している。英国車は、何時故障するか
心配で乗っていられない」「ドイツ車は、電気系統が弱点だ」
ピー 「それ本当?」
パパ 「パパとその仲間の経験談だ」
「ドイツ車では、実際に電動ウィンドーが開かなくなったね」
「アメ車のチェロキーは、雨漏りがするとも言っていたな」
「しかし、ラテン系のアルファ・ロメオは、不思議と作りが
良かった」
ピー 「アルファ・ロメオ?」
パパ 「そう、イタ車だ。メーター類なんか全てクロームメッキだ」
「最近のプラスチック内装の車とは、全然雰囲気が違うね」
「日本車のように、単なる移動用途じゃなく、ほんに運転を
楽しむ車じゃったね」
「シートも日本車に無い洒落たバケットシートだったよ」
「2000GTVだったけど、デザインも良かった~」
ピー 「ラテン系の車は、なかなかイカしたデザインだね~」
「あの流れるようなラインは、日本車やドイツ車にはないね」
パパ 「日本車のデザインは、曲線の使い方が下手糞だよ」
「妥協の産物的デザインだね。おっさん車だ」
「それと、日本車は、優等生すぎて面白くないんだなぁ」
ピー 「運転を楽しむ車じゃないんだね」
パパ 「JEEPのフルオープンは、異次元の運転感覚を楽しめるよ」
「今、一番乗ってみたい車は、軍用JEEPと往年のイタリア車、
ランチア・ストラトスだね」
ピー 「おいらは軽四で満足~」
パパ 「さて次回は、久しぶりに驚嘆のオーディオ談義だ」