2008年11月6日木曜日

ピートとパパの会話(その30 車編)


ピー  「上の写真は誰ぞ?」
パパ 「35年前のパパだ」
    「フルオープンのJEEPに乗っているところだよん」
ピー  「へ~、今のパパから想像もできないね」
    「顔付も違うし、頭の毛も沢山あるじゃんか」
パパ 「長年資本主義の荒波に揉まれると、現在のようになる」
ピー  「最悪だね」
パパ 「ほっといてちょーらいか!」
    「今日は、車の話題だよ」
    「パパが、初めて買った車はJEEPだ」
    「エンジンは、2200ccもあるのに、たったの54馬力だった」
    「エンジンもボディも米国ウィリス・オーバーランド仕様
    だよ」「車体にOHIO USAの銘板が貼ってあった」
ピー  「だから左ハンドルなのか」
パパ 「こういう車をフルオープンで走らすと、爽快な気分だね」
    「フルオープンのJEEPというのは乗り方があってね、
    身体を後ろに反って、ふんぞり返って運転するんだ」
    「乗用車を運転するように、決してお上品に座って運転
    してはいけない」「助手席の人もそうだ」
ピー  「おいらも乗ってみたいな!」
パパ 「JEEPの運転は、難しいよ~」
    「ミッションは、フルシンクロでないからガリッと音がする」
    「チェンジレバーが3本あって、全部で16段のギアーを
    道路状況に応じて切替えて運転するんだ」
ピー  「16段? F1みたいだね」
パパ 「回転半径がとても大きいし、早めにハンドルを切らないと
    曲がれない。しかも、自分でハンドルを戻さないと駄目だ」
ピー  「現在の自動車と随分違うね」
パパ 「そういうことを知らないで本物のJEEPを運転すると、
    事故を起こしかねない」
    「JEEPは軍用車だから、色んな仕掛けがあるんだけれど、
    長くなるから止めとこう」
ピー  「高原の雪道なんかどう?」
パパ 「スピードを出すと、乗用車と同じように危険だ」
    「4WDというのは、スタックし難いというだけだよ」
    「但し、低速運転では、驚くべき走破性能を有するね」
ピー  「どんなことかな?」
パパ 「階段を登ることなんかボロクソだ。何回も登ったね」
    「神社の石段を登って社の中へ入ったりさ」
    「突然鳥居からJEEPが現れるので、皆ギョッとするんだ」
    「よく叱られたよ~」
ピー  「よくない行動だな~」
パパ 「延暦寺へ行くのに、横川からJEEPで入って、急斜面の土手
    を這い上がって有料道路へ入ると、無料になった・・・
    ということは忘れたな・・・へへ」
ピー  「時効と言いたいんだろうが」
パパ 「いやいや、そんなことあったかな」
    「東海自然歩道も随分走ったな~」
ピー  「な、なぬ~! あれは歩道だよ!」
パパ 「パパの知り合いで、冬の東海自然歩道を4WDで走り、雪で
    身動きが取れなくなって、ヘリコプターでサルベージして
    貰った人がいるよ。費用が60万円掛かったと言っていた」
ピー  「パパの仲間って、一体どういう人々なん?」
パパ 「奇人・変人が多いな。皆、普通じゃない」
ピー  「う~ん、冗談とも思えないフシがあるな」
パパ 「オフロードを走る場合、4WDでもターボ車は駄目だね」
ピー  「なして駄目だべや?」
パパ 「高回転型のエンジンだからね」
    「オフロードは、低速でないと走行できないわな」
    「ターボ車は、圧縮比が低いから低速回転ではトルクが
    出ない」
ピー  「ガタガタ道や山道でエンストするということかな」
パパ 「そこで、アクセルを踏み込んで回転を上げるとする」
    「ターボが効いて回転は上がるんだけど、今度はタイヤが
    空転して前へ進まないんだな」
ピー  「なるほど」
パパ 「ま、このような場面は、ガレ場や東海自然歩道を走るような
    極端な場合だけどね」
ピー  「でもそういう極端が、4WDの値打ちなんだろ」
パパ 「比叡山周辺には、このようなオフロードが一杯あったけど、
    パパ達が無茶苦茶走ったものだから、全面通行止めになった」
    「谷川もJEEPでジャブジャブ入っていったね。そこの川原に
    山椒魚がいたんだな~」
ピー  「自然破壊じゃんか」「乗ったのはJEEPだけ?」
パパ 「ドイツ車にも乗ったけど、輸入車というのは、同等の日本車
    と比較して、2ランクほど性能が落ちるね」
ピー  「ドイツ車って、ベンツとかビーエムとかアウディだろ」
パパ 「その中の一つに乗っていたけど、同クラスの日本車と競争して
    全部に負けた。2ランク下の日本車と同等性能だったね」
ピー  「ほんまかいな?」
パパ 「ドイツ車に乗っている人は、このことに気付いていても、
    誰も言わないんだな~」
    「高速道路で150Km以上出すと、ハンドルがフワフワして
    恐怖を感じたね」「ポルシェでも同じだと言っていたな」
ピー  「ドイツ車は、最高品質を誇っているんじゃないの?」
パパ 「それは迷信だ」「日本車こそ、世界最高品質を誇る」
    「大体やね~、高速道路で故障しているのは、殆ど外車だ」
ピー  「そう言えばそうだね」
パパ 「アメ車は、毎月どこかが故障しているし、ラテン系の車は、
    納車時にもう故障している。英国車は、何時故障するか
    心配で乗っていられない」「ドイツ車は、電気系統が弱点だ」
ピー  「それ本当?」
パパ 「パパとその仲間の経験談だ」
    「ドイツ車では、実際に電動ウィンドーが開かなくなったね」
    「アメ車のチェロキーは、雨漏りがするとも言っていたな」
    「しかし、ラテン系のアルファ・ロメオは、不思議と作りが
    良かった」
ピー  「アルファ・ロメオ?」
パパ 「そう、イタ車だ。メーター類なんか全てクロームメッキだ」
    「最近のプラスチック内装の車とは、全然雰囲気が違うね」
    「日本車のように、単なる移動用途じゃなく、ほんに運転を
    楽しむ車じゃったね」
    「シートも日本車に無い洒落たバケットシートだったよ」
    「2000GTVだったけど、デザインも良かった~」
ピー  「ラテン系の車は、なかなかイカしたデザインだね~」
    「あの流れるようなラインは、日本車やドイツ車にはないね」
パパ 「日本車のデザインは、曲線の使い方が下手糞だよ」
    「妥協の産物的デザインだね。おっさん車だ」
    「それと、日本車は、優等生すぎて面白くないんだなぁ」
ピー  「運転を楽しむ車じゃないんだね」
パパ 「JEEPのフルオープンは、異次元の運転感覚を楽しめるよ」
    「今、一番乗ってみたい車は、軍用JEEPと往年のイタリア車、
    ランチア・ストラトスだね」
ピー  「おいらは軽四で満足~」
パパ 「さて次回は、久しぶりに驚嘆のオーディオ談義だ」