2008年10月10日金曜日

ピートとパパの会話(その23 天地創造:創造とは・・)


パパ 「え~っと、創造って何だと思う」
ピー  「物事を考え、造ることじゃないの」
パパ 「ま、そういうニュアンスだけどね」
ピー  「おいらも何かを考えて作って見ようかな」
パパ 「それは、単なる工作だ。創造とは違う」
ピー  「ヘっ?、じゃ創造って何よ」
パパ 「日本神話と旧約聖書の創世記が、創造ということ
    を表現していると思うんだ」
    「それ以外は、単なる創意工夫とか独創性の範囲だ」
ピー  「また、そういう訳の分からんことを」
パパ 「日本神話では、イザナギ・イザナミのみこと が
    天空で泥んこ遊びをしていて、棒の先から落ちた泥
    で日本を創ったんだ」「こういう風に、最初に物事
    を創り出すことを創造といふ」
ピー  「その話、相当脚色していない?」
パパ 「旧約聖書の創世記でも、神さんがこの世を一生懸命
    創って、何やかや疲れてしもーて、7日目にダウン
    したんだわ」「これも最初の創造だ」
ピー  「神さんでもダウンするのかね?」
パパ 「だから、キリスト教では、日曜日を設定してあるんだ」
ピー  「どちらも物事の基を創り出しているんだね」
パパ 「だから、創りだされた後の事象の中で、物事を色々
    考えても、それは創造ではないと思っているんだ」
    「創造というのは、最初の一回きりだ。と考えるのは、
    パパのロマンチシズムか知らん」
ピー  「それは、パパの勝手な解釈論だよ」
    「でも、この二つの話、日本と西洋では基の元が
    異なるね」
パパ 「気がつきましたか。基の元が違うんですよ」
    「旧約聖書の創世記は、最初に神ありきだ」
    「神が、天と地と、この世の全てを創り給うた」
    「日本神話の基となった日本書紀や古事記では、混沌の
    中から天と地が生まれ、続いて神々が現れたと説く」
ピー  「神々も創られるんだ。でも誰によって創られたの?」
パパ 「葦の芽のようなものが、神々に成長するんだ」
    「最初に混沌の中から天と地が生まれたという表現は、
    137億年前にあったビッグバン後の宇宙を指している」
    「これは、壮大な叙事詩というか、宇宙観だね」
    「1200年前の日本書紀の表現だぜー、セニョール!」
ピー  「西洋は、観念的な創造論だけれど、日本神話は、
    ビッグバンの仮説に基づいていた?」
パパ 「それを現代の宇宙物理学が実証した。ということかな」
ピー  「面白いね。日本書紀の仮説は、今ならノーベル賞ものだ」
パパ 「何しろ最初に、宇宙の混沌という仮説を立てたんだから
    すごいよ」
    「では次回、今流行のノーベル賞の話をしよう」